本当の幸せ
『 幸せになりたい 』
若い頃、私はいつもそんな事を思っていた気がする。
『 幸せになりたい 』
どうすれば、今よりもっともっと幸せになれるか。
『 幸せになりたい 』
私はいつも、自分の現状に不満があったのだと思う。
【 人生はお金ではないけど、世の中はお金だ 】
私は若い頃、本気でそう思って生きてきたから。
だから、お金を稼ぐ事ばかりいつも考えてた。
お金さえあれば、大概のことはなんとかなる。
その頃は、実際そうだった事も多々あったしね。
私ね、自分の中にいつもあったんよ。
こうなりたい。こうでありたい。って、自分自身の理想の姿。
それをイメージして、それを目標に日々頑張ってきて。
いつもいつもその時の自分にね、もっとできるはず、もっとやれるはずって、自分で自分をけしかける感じで生きてきた。
自分にあるものを見ずに足らないものばかりを見る心。
目の前に仕事があって、毎日するべき事がある。
そして雨風凌げる家があって、ちゃんと食事もできる。
そんな事に、口では有難いなぁ感謝だなぁと言いながら、でもいつも何かがまだ足りないって、自分に不足感を抱いてたんだと思う。
これを手に入れたら幸せになるって思いながら。
そしてそれを手に入れてしまったら、あれ?って思うねんよ。
手に入れたら最高だって思ってたのに。
またそこで、その時点で、思う事、感じることが多々あって。
手に入れたからって、それがイコール幸せなんかじゃないんだと、じわじわとわかってくるねんよ。
それを何回も何回も繰り返して、やっと悟る。
幸せって、外から与えられるものではないんだなって。
常に自分の内側の問題なんだとある日急に気付いてね。
今、幸せを感じれない人間に、一生幸せはこないねん。
なんだ。私自身の心の在り方だけの事だったんだと気付いたん。
もうとっくに自分の中に、幸せはあったんだなって。
それを感じれない、気が付けない私がいただけの事。
手にしている事に気づかずに、そこを見ずに、何をもっともっとだったんだろう。
朝、目が覚めて、当たり前のような一日が始まる。
私はそれが当たり前でないと、奇跡なんだと気付いた時から、しみじみ静かに心の底から、有難いなぁと思うようになった。
私は自分の力ではない何かに、生かされてるんだなって、分かってからね。
私が欲しかったものは、今までは全部お金で買えるものだった。
自分を良く見せるもの。着飾るものや車。外的なもの。
でも今私が欲しいものや大切なものは、お金では手に入らないものばかりになった。
それは本当の健康であり、生きがいであり、真の仲間。
幸せってね、過去も未来もないのやね。
現在だけ。今、ここ、この瞬間だけやのよ。
今の自分の幸せに気づかずに、未来に幸せは無いんよ。
幸せってね、その現実や状態の事ではなくて、常に自分自身の心の在り方なんだなってわかった。
私はこの病気になったから、それが分かった気がする。
癌になってから、ものの考え方がどんどん変わっていくのがわかる。
今までどうしても手離したくなかったものが、どうでもよくなったり。
そんなもの要らないと思ってたものが、とても愛おしかったり。
病気になってから出会った人もたくさんいる。
言い換えれば、病気にならなかったら出会わなかった人達。今では、大切な仲間。同志。
ちゃんと出会えた事、本当に幸せだなぁって思う。
私がこれから生かされている間にするべき事、やっていくであろう事、使命。
それが、病気になる事でその道に繋がっていたのだとしたら、自分の身に起こる全ての事は、オール善なんじゃないかと思ってる。
私はその事に、やっと気が付けた。
今、目の前にあるもの。
自分の足元にちゃんとあるもの。
それに対しての自分の心の在り方。
在るものに気づける心。
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