職業と人格
『 …ちょっともう聞いて。夕方からの担当の看護師。嫌いなタイプやわぁ。』
先日、友が入院した。
その友からのLINE(笑)
個室が空くまでは、どうやら大部屋らしい。
そのカーテン越しに仕切られた狭い空間での話。
さっきから聞こえてくる看護師と患者との会話のやり取りが、とても気分が悪いんだと。
物凄く偉そうで、カチンとくるものの言い方をする看護師だと。
お向かいのベッドの女性(お婆さん)が、今日手術だったようで。
で、夜寝る前に血栓を止める注射をしないといけないらしく、その説明の会話が『 そんな言い方せんでいいんちゃう? 』と、思ったと。
看:じゃ注射しますね。
婆:…その注射、痛いのぉ?
看:痛いですよ。痛いですもちろん。
婆:え……。
看:嘘言っても仕方がないので。
婆:皆せなあかんのぉ。
看:先生から指示のある患者さんだけです。
婆:そう……。
看:〇〇さんは〇日まで毎日朝晩します。
こんな感じの冷たい会話…。
いちいち鼻で笑うような言葉使い。
何かね、上からと言うか。小馬鹿にした物言いというか。
もう少し、優しく言ってあげれんか?って。
おばあちゃん手術終わったとこで、ホッとしてる反面、痛いし不安やしね。
そら注射なんて、なんて事ないけどね(笑)
このお婆さんは、すごく怖がりで痛がりなのかもしれないよ。
でももう少し、優しく言うてあげてもいいやんね。
『 大丈夫、ちょっとチクっとしますよ〜。』とかさ。
なんぼでも言いようがあるやん? て。
カーテン越しで表情まで見えないけど、きっとおばあちゃん涙目になってたと思うねん。と。
聞いてて可哀想になったわって。
私も友のLINEで想像してたら、だんだん腹が立ってきて(笑)
そうや、注射は痛いよ。ほんまの事や。
その看護師が言ったことは正しいし間違ってないよ。
でもね、正しいとかそんな事じゃなくて、優しさがひとかけらもないってどうなん?
看護師も人間や。ちょっと今日は機嫌が悪かっただけ?
いや、違う。そんな事じゃない。
あんた、プロの看護師やで?
患者側も色んなんおると思う(笑)
色んな対応に大変で、いちいち感情入れてられへんのかもしれん。
でもね、あなたの職業は看護師やねん。
ルールや正しい事が先では無く、痛いところを優しく撫でてあげる心が先やと、私は思う。
そのお婆さん、これからの数日、毎日朝晩構えるやん?
もうすぐ痛い注射やわって。
そんな無駄な感情、患者にさせんでいい。余分な事や。
病気を治す時に、精神的な事って本当に大事やねんよ。
小さい頃に、お腹痛くなったりした時。
お母さんが優しい手で、ののじののじってお腹をさすってくれなかった?
そしたら何故かお腹痛いのが治るのよ。
優しい声と手。ホッとするねん。
それが本当の『 手当て 』なんだと思うよ。
それだけ、精神的な事は大事やねん。
治療の効果が左右されるような事やねんよ。
勝手なイメージかもしれんけどね。
看護師さんて、笑顔で優しいって必要な要素でしょ?
違うんかな?
看護師という仕事。患者さんの心に寄り添えるってね、大前提だと私は思ってる。
それが出来ないのなら、プロではないよ。
技術や知識の前に、正しいの前に、もっとも必要な事でしょう?
長々と書いてしもたけどね(笑)
職業と人格は必ずしも比例しないと言う話。
こうであってほしいって、それもこちら側の勝手なイメージかもしれないけどね。
最近本当にびっくりする事が多いよ。
学校の先生はこうであってほしいとか。
警察官はこうであってほしいとか。
その職業からかけ離れた人がやたら多くない?
今に始まった事ちゃうんやろけど。 それが目立つのよ。
教師になるならさ、子供が大好きで、子供と一緒に悩んで成長して。
暑苦しいくらいの、熱血指導でさ。
卒業してもずっと、教え子はその先生に会いに行くみたいな。
そんな人が教師になってくれたらなぁって。
警察官は正義感がある人がとか。
政治家なら国民の為にとかさ(笑)
…犯罪者も多いくらいやんね、最近特に(笑)
職業と人格って比例しないなぁと思う今日この頃。