青空エール
一年に一回、市のホールでの演奏会。
中学一年生の隆真にとっては初めての経験。
その日まで一週間を切った。
毎日毎日部活で、休みなしで練習している。
今日は私も久しぶりに早く帰宅できて、隆真とゆっくり話ができた。
食事が終わって、おこたで話をしながら、何となく一緒に映画を観はじめた。
何年か前の、土屋太鳳ちゃんと竹内涼真くんの、爽やかな青春映画【 青空エール 】
このストーリーにね、吹奏楽部が出てくるの。
この映画の中の学校は、全国大会を目指すような名門校だから、レベルがとても高い。
ただ、部活の中での色んなシーンに、そやねんこんな事があるんよね〜とか、隆真も自分自身に重ねながら、先輩と後輩とのやり取りや、練習風景を頷きながら観ていた。
その中でね、ものすごく一体感というか、そんなシーンがあるの。
皆んなの心が一体化して、ひとつになる瞬間がある。
心が震えるくらい、涙が込み上げるくらい感動する瞬間がある。
『 隆真も演奏していて、こんな一体感を感じる事ある? 』と、私が聞くと
「 うんうん、あるよ。皆んなの心が、音楽がひとつになる瞬間てある。」
私ね、それを聞いてものすごく嬉しくて。
そんな瞬間をね、たくさんたくさん感じて欲しい。
あぁ良かった。ちゃんと日々学んでるなぁって本当に嬉しくて安心した。
団体でひとつのことに取り組む。その時の一体感。
目で会話をする感じ。言葉ではなく、心と心が繋がる感じ。
それって団体でする部活の醍醐味やもんね。
隆真の担当する楽器はチューバ。あの大きいやつ。
主旋律を奏でる楽器ではなく、伴奏の方ね。
花形の楽器ではないけれど、って、これは言うたらあかんよね(笑)
でもメイン楽器は何をいうてもやっぱり人気よね。
いやいや…伴奏があるからこそ、はじめて主旋律が生きてくるのだよ。
だから、どちらも大切。
隆真が吹奏楽部に入ってから、家の中でも車の中でも、クラッシックの流れる時間が増えた。
なんか優雅な感じがするでしょう?(笑)
私は学生の頃バリバリの体育会系だったから、隆真も部活は運動系に入ってくれたらなぁと密かに思っていたけれど、話を聞いていたら吹奏楽部も体育会系に近いね(笑)
今日は映画を観ながら、ゆっくり話をする事ができた。
何かね、こんな時間に有り難くて涙が出る。
映画の中で、恋をするシーンもあるのだけどね、そんなシーンを見て今は少しはにかんでる隆真も、きっと後2、3年もすればこんな感じなんだろうなぁって。
今ね、毎日毎日家でも練習してる。
チューバってものすごく大きな楽器で、家に持って帰ってこれないから、マウスピースだけなんだけどね。
ブーブーブーブーしてるの。部屋でもお風呂でも。
正直ブーブーばっかりで、何の曲なのかさっぱり分からないけど(笑)一生懸命に練習してる。
そんな子供を横目で見てる感じがね、ものすごく幸せだなぁと日々思う。
どこの家庭にもある何でもない光景かもしれないけど、私には当たり前じゃない。当たり前なんかじゃないねんよ。
うちの子は私学だから、部活も6年間ある。
中1から高3まで。
定期演奏会も6回あるという事。
その演奏会ね、私、毎年全部行きたいの。どうしても。
子供の成長していく姿をずっと見ていたい。
こんな幸せを、神さまは私に下さった。
定期演奏会はきっと泣いてしまうと思う。
あぁ。来週、楽しみだなぁ。
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