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日々感じること。心のままに。 私の病気の事、仕事やプライベート、心の中の事をありのままに。

余命って?

 

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今日は久しぶりに、京都のからすま和田クリニックへ。

 

 

『 おぅ、久しぶりやな。ひと月も空いたからどないしたんか心配しとったんや。どうや体調は?』

 

 

和田先生の優しい声を聞くと、やはりホッとする。

 

「 先生〜。ダウンしてたんです。もうね必要最低限の仕事と、家の事以外はほとんど横になってました。初めて辛かったんです。」

 

 

前回のカテーテル治療の副作用がきつかった事を報告。

その後、半月以上もしんどかった事も含めて。

どんな症状が出たか、細かく報告。

うんうんと頷きながら、そうかそうかと聞いて下さる。

 

 

これからは、腫瘍を叩き潰すとか排除する事よりも、いかにうまく付き合っていくかやと。

 

 

標準治療をせずに、カテーテル治療をした事。

和田先生は、だからこそ今があるんやでと仰った。

ガンの進行を抑えれたのはやはりカテーテルのおかげやと。

 

 

ただもうそろそろな、髙野くんは次の段階の治療が必要やなと。

さて次の事、考えて行こうか。と仰った。

 

 

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帰りの電車の中で、今日和田先生と話をした事を思い返していた。

安心するって、信頼できるって、本当に大切だなぁって心から思った。

そして遡って、最初の主治医の事も思い出していた。

 

 

病とは、病気そのものではなく、精神的にやられてしまう事だと、心から思う。

 

 

私が2016年の3月末に、大腸癌の手術を受けてから、この秋で2年半が経つ。

その時は、地元の市民病院だった。

術後、一年後検診を受けた時は再発なしと診断された。

無事に問題なく、一年経ったと胸を撫で下ろしたのもつかの間。

 

 

そのひと月後、夜中に大量の下血をして緊急入院。

その時の精密検査で、肝臓に2箇所も転移している事が見つかった。

私がこの時に、下血をしていなければ。

この時に緊急入院して精密検査を受けていなければ。

私はもう、この世にはいなかったかもしれない。

 

 

私は今でも、その時の主治医を恨んではいない。

ただ、どうしても信頼が出来なくなっただけだ。

だから一切、あの日からその病院には行っていない。

 

 

再発転移のカンファレンスの時の会話。

手帳に書いてたので、ここに転記しておきたいと思う。

 

 

『 今の時点では手術は出来ないです。抗がん剤で腫瘍を小さくして、その時点でまた手術が出来るかどうかを考えましょう。』

 

「 先月の一年検診で、CTも数値も正常って、どうしてですか? 1ヶ月で転移して、こんなに腫瘍って大きくなるものなんですか?」

 

『 いや、去年の手術の時から、見えてなくてももう既にあったのだと思います。』

 

「 なら先生、私毎月毎月検査してたのに、今回まで見つからないってどうして? 見落としですか?」

 

『 とても分かりにくい所に転移してたんです。数値にも出ていない。腫瘍マーカーにも出ていませんでした。まれに、そんな事があるのです。』

 

「 とにかく。抗がん剤をせずに、すぐに手術をしてもらう事は出来ませんか?」

 

『 今の時点では無理です。このような転移の場合、今見えてないだけで身体中に転移していると考えるのが普通です。』

 

抗がん剤をしても、腫瘍が小さくなるか分からないですよね?それに、身体中に散らばってるかもしれないガンをその抗がん剤で叩ける可能性も低いってことですよね?」

 

『…………。』

 

「 ……先生。私、後どれくらい生きれますか?」

 

『 これはあくまでもデータ上ですが、余命半年。抗がん剤をしても、2年半です。』

 

「 要は。抗がん剤をしても余命が延びるだけで、治らないって事ですね?」

 

『 難しいと思います。でもね、去年手術をした時ステージ4だった訳ですから。通常そのステージではその時点で余命半年と考えるのが普通です。でももうそれ以上に生きておられますよね?だからあくまでもデータ上で、全ての方に当てはまる訳ではないのです。』

 

「…え? どういう事ですか?私、もうとっくに余命過ぎて生きてるんですか?」

 

 

 

その時の気持ちを、どう言い表わしたら良いのか。

今でも言葉が見つからない。

奈落の底に落ちるとか。そんな言葉じゃ足りない。

 

 

その日のカンファレンスから、私は一切その主治医と会ってない。

ただ、IGTに紹介状を書いて頂いたり、私のデータが欲しいと言えば直ぐにDVDを作って頂いたりと、急ぎのお願いも嫌な顔ひとつせずに協力はして頂いた。

 

 

ただ、その時に分かってしまった。

あぁ、もう私はここの病院では助からない患者なんだなって。

 

 

私は今、厳密には主治医が居ない。

何かあったら、和田先生が紹介すると仰って下さったので、それで良いと思っている。

現に、PET検査も紹介して頂いたし、何の問題もない。

 

 

今日も和田先生が、今後の治療の事で、私の最初の手術時のデータが見たいと仰った。

KRAS変異の有無が知りたいなぁ。と。

『 あぁ、そうか。もうそこは行ってへんのやな?ほんなら直接電話しとくからええよ。』

有り難いなぁと思った。そこまでして下さる。

 

 

「 でも、もうとっくに死んでるはずの患者のデータ欲しいって、和田先生から電話あったら、〇〇先生びっくりされると思います。」

と私が言ったら、和田先生も、そやなと大笑いされた。

 

 

『 大丈夫や。人間そう簡単には死なへん!』(笑)

 

 

ほんまによ。本当に思うよ。

余命宣告ってなんやったん? 

いや、私も後どれだけ生きるかわからないよ。

でも、声を大にして言いたい。

 

 

余命なんて関係ない!

そんなものない!

 

 

 

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