yumi-fields

日々感じること。心のままに。 私の病気の事、仕事やプライベート、心の中の事をありのままに。

生を高める



今日はクリニックがお休みの日なので、私もオフの日。
海に降りてみたの。もうキラキラ。潮の香りがして。
やっぱり私は海が好き。ホッとする。
ここにだったら、一日中居てられる。
防波堤の上で海を眺めながら、ブログを書いて帰ろう。



今回、同室になった女性と仲良くなった。
久しぶりに『 私と同じにおいのする人 』に出会った。
私よりひとつ歳下の女性だけど。きっとご縁のある方。
来月また、大阪でお会いする約束をしたの。
後日、ゆっくり書きます。



それからね。もうひとり、同室になった女性。
私よりひとまわり以上も若いこの女性。
乳癌で、今回肺と骨転移も見つかったんだって。
お話がしたいって言われて、挨拶したのだけどね。



久しぶりに、びっくりしたの。
ちょっとヘビーな会話になったのね。
書こうかどうか迷ったのだけど……。
いろんな意味でもう会うこともないだろうから書くね。



遠方から来られたこの女性。
こんなになるまで、受診をしなかったのだと。
なぜ?と聞くと 『 死にたかったんです。』
耳を疑った。
「 え?ごめんなさい、今何て? 死にたかったの?」



びっくりして、次の言葉が出なかった。



『 私は生きるのが下手なんです。人間関係を築くのも
無理で人に馴染めない。どこにいってもいじめに合う。
私はそういう人間なんです。もう死にたいなぁって。
だから、転移したって聞いた時、あぁこれで死ねるって
思ったんです。転移したら最後でしょう?
普通はもう無理じゃないですか、あちこち転移したら。
だから、余命半年って言われても生きてはるって、すご
いですよねぇ? 諦めずにねぇ。』



同じ立場の人から、まさかこんな言葉が出るなんてね。



今は仕事もやめて、実家で世話になっている事。
漢方は飲んでいたけど、基本これまで無治療。
今回、お母さんがテレビ番組でこの病院を知って、初めて来たとの事。




IGTに来たきっかけや、自分の事を淡々と話す彼女は
『 転移してるって聞いて、やっと死ねると思った。』
普通の顔して、そう言うの。




『 あなたは私に何が聞きたいの?私と何を話したい?
生きたいの?死にたいの?』



私ね。言葉が見つからず、思わずそう言ったの。



『 余命半年って言われて、諦めなかったんですか? 私はもういいです。年内かなぁって。でも、すごいですよね!病気の人には全然見えないです!』


『 私、この病院て、緩和治療のクリニックだと思って来ました。皆さん、延命じゃなくて、治されようと頑張られてるんですねぇ。』



なんだか、他にも色々言われたのだけど。
私、何も話す気が無くなってしまって。
こんな人もいるんだなぁと思って。
びっくりしたの。
そっか、あなたが世の中で上手く生きられない理由は
全て、あなたが今発してる言葉の中にあるのよ。



私の耳元でね。ソウルメイトの声がしてね。

「 何してんねん。もうええって。いつまでこの人の話
黙って聞いてんねん。聞かんでいい。やめとけ。」

ハッと我に返って(笑)
ごめんなさい、用事で出るのでって、病室を出たの。



ここに来る患者は、皆んな生きるために来てる。
死にたい人が来るところではない。
皆んないろんな状況で、紙一重のような事で、辿りつく人もいる。
辿りつきたくても、辿りつけない人もたくさんいる。



あなたは、せっかくのチャンスをもらったのに。
最後のチャンスだったかもしれなかったのに…。
もったいなかったね。
申し訳ないけどね、名刺も連絡先も渡せなかった。
私はこれから先の人生『 生を高める 』
生き方をしたいのよ。
死にたかったらどうぞ。私は止めないから。



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大好きな言葉がある。
まだ転移が見つかってない時に書いた記事なのだけど。

心に残る言葉 - yumi-fields




『 例え明日 世界が滅びようとも
私は今日 りんごの木を植える 』



この言葉は、私自身へのエールなの。
たとえもう最後なんだと分かったとしても、私は最後
まで寿命を全うする。
大好きな人に、大好きを伝える。
そして、愛する人を最後の日まで愛するの。



死を恐れるのではなく、生を高める生き方がしたい。

私の魂が喜ぶ生き方を最後の最後までしてみせるから。



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