yumi-fields

日々感じること。心のままに。 私の病気の事、仕事やプライベート、心の中の事をありのままに。

詐欺事件 ❷



今日もとても良いお天気で幸せだった。
こんな麗らかな春の日に……。
この記事書く雰囲気じゃないよね〜〜
なんて(笑)
こんな日のテーマは普通『 愛 』だろ〜って。
ぶつぶつもごもご言いながら(笑)

でも、しょうがないから。
今日もこのまま続きを書いていこう……。



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『 私、この社長について行きたい!』


私を洗脳する事なんて、その女社長にとっては、きっと簡単だったと思う。
私は全く疑わなかったし、何を見せられてもそれの裏を取ろうなんて考えは微塵も出なかった。



今ならスマホで、その場ですぐに何でも調べられる。
でも当時はまだそんな時代じゃない。
聞く事、見る物、私は全てを信じきった。



その新規事業は『 介護ビジネス 』だった。
色んな流れがあるので端折って書くのは難しいのだけど
まだこんなに高齢者のセンターがない頃の話。



私には全く未知の分野だったのだけれど、この社長の話を聞くたびに、これから先、日本は必ずそんな時代になると確信していた。



日々、その準備で楽しかった。あちこち社長に付いて
海外の出張まで一緒に行った。
私の得意分野である、インテリアやプロダクトなどを
施設に組み込んだり、デザインしたり。
こんな大きな仕事を任せてもらえるんだと心が踊った。



この女社長には独特のカリスマ性があった。
特別美人ではないけれど、笑顔が素敵な人だった。
周りにいてる人達は世間で言う富裕層の人たちばかり。
医者や弁護士、先生と言われる人たちが多かった。
経営者や、一流企業の役員クラスが殆どだった。



後に、その人たちもことごとく同じく詐欺にあってたのだけれど、その時は皆お互いが何も知らないまま、半年一年と時は過ぎていった。



最近でいう『 おれおれ詐欺 』とかね、日々詐欺事件てあるでしょう。
誰がこんなんに引っかかるんよ〜って言うのだけどね。
側から見たら本当にそうなのだけれどね。
後で振り返ると馬鹿みたいなのだけどね。その渦中は、信じ切ってるから分からないものなのよ。



だから私は騙される人を馬鹿じゃない?とは思えない。
私も同じような目に合ってるから。
逆にとても気持ちがわかる。
騙されたと知った時の、自分自身に落胆する感じが
痛いほどね。もう物凄く分かるのよ。




『 介護事業にだったらお金を出す。』



その新規事業にお金を投資している人達も沢山いた。
私は話をするのが上手かったのだと思う。当時、その社長を信じきっていた私は、事業プレゼンのような事も手伝った。
私がビジョンを語り、そこに投資する人もいた。



その事業が架空で、もう全ての何もかもが嘘だなんて
あの頃の誰が信じただろう。


政治家も絡んでいた。写真も書類も。
後から思えば、それも全部嘘。偽造。
大手の役員にも会って話をしたり。
その会社にも商談に直接行ったしね。



細かい事から、大きな事まで。
もう、何もかも。それが、全部が全部。
目に見えるもの、全てが嘘だったなんて……。
当時まだ28歳の私には、分からなかったのよ。



そして、とうとうXデーが来る。
ある日、仕事が終わって家に帰ると、チャイムが鳴る。
そしたら、2人の刑事が玄関先にいて。



『 〇〇さんやね?ちょっと署まで同行願います。』


そうして、私は警察署で事情聴取を受ける事になる。


続きはまた明日……。