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日々感じること。心のままに。 私の病気の事、仕事やプライベート、心の中の事をありのままに。

穏やかな一日に

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昨日に続いて、今日は京都のクリニックです。
先月から一ヶ月後の検診と、ビタミンC点滴もたっぷりしてきました。

 

『 ちゃんと頑張ったな。しんどいけどな、必ず結果出るから頑張ろ。自分の病気は自分で治すんやで。怖がらんでいい。大丈夫やから。この数値見てみ。これをこのままキープ出来たら良し。完璧に出来なくてもいいから、出来るときはきっちりやる、それで良い。』

 

どこまでも明るい気さくなドクターで、本当に有り難い。

 

『 心配せんでいい。このままで行こう。年末やしな、外であかんなぁという食事をたまにしても、家に帰ったらしっかりまた元に戻したらええから。ゆっくりと、それでええ。』

 

 

今日は年末も近いからか、待合も座れないくらいの人だった。
予約はしていたけど、それでも1時間ちょっと待って名前を呼ばれる。
その間、待合で周りを見ていて、何となく気付いたのだけどね。
ここの患者って、皆んな楽しそうに話をしてるなって。
ふと気がついて、私も嬉しくなる。

 

 


私が行く病院て、どこもどんより感がないな(笑)
病院で病気になりそうってあるじゃない?(笑)
ここは違う。ずっと居てても苦痛じゃない。それだけでも有り難いなと思う。

また一ヶ月後に、検診に来ます。

 

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今日は久しぶりにバスと電車に乗ったのね。
たまには良いね。いつも車ばっかりだから。

阪急電車。昔 毎日見てた景色。
私が通ってた短大のある駅も通過。懐かしいな。

 

 

車窓をぼんやり眺めてたら、急に思い出したの。
随分昔の話だけど、まだ若かった頃。
ある女性のお見舞いに行った時の事。

 

『 貴女はいつも楽しそうで良いなぁ。私ももし元気になれたら、貴女みたいに仕事して、彼も欲しいなぁ。デートってしてみたい。』

 

「 デート?そんなのすぐに出来ますよ。どんな彼氏つくります?」(笑)

 

『 健康な人だったらそれだけでいい。他には何にもいい。もう病気は充分。』

 

そんな他愛のない会話した事、急に思い出したの。
でもびっくり。声までがリアルなの。
その後、その方は若くして亡くなられた。
血液の癌だった。まだ30半ばだったのに。

 

ずっと入退院を繰り返していた彼女。
その年齢で経験するような普通の事を、私は何にもしてないって、いつも恥ずかしそうに小さな声で話されてた。

 

『 私は男性とお付き合いした事がない。ねぇ好きな人が出来るってどんな気持ち? 食事しながらどんな話するの? せっかく女性に生まれてきたのに。一度も抱きしめてもらう事もなく、私は死ぬのかな。』

 

「 何を言ってるんですか! これからたくさんできます! 」

 

今ならわかる。恋愛も仕事も全部、健康があって、初めて成り立つんだなって。
健康なくしては、何も始まらないんだって。
風邪すら殆どひいたことのない私が、こんな大病をしたからこそ、気づく事がたくさんある。

 

 

『 健康だったら、他は何も望まない 』と小さな声で言った彼女の事を、今なら、今ならね、悲しいくらいにわかる。
どんな気持ちで言ったのか。痛いくらいに分かるのよ。
その時の私には、さらっと通り過ぎた会話だった。今頃急に思い出して、涙が溢れる。

 

 

人間てね、自分の身に降りかからないと分からないことばっかりだね。
それが大切な家族や友人であっても、いつも真横に居てても、想像は出来ても当人にしかわからない事だらけなんやよ。

 

当人じゃないと分からない。もちろんそれで良いの。
こんな思いをね、私の大切な家族や友人がすると思うだけで、叫びたくなるもの。

 

 

何か美味しいもの食べたいとか。
こんなものが欲しいとか。
何処に旅行に行きたいとか。
それは全部、まずは健康があって成り立つものなん。
元気でいてこそなんよね。

 

ただね思うの。今日もいい天気だったなとか。
空を見上げて、夕焼けがとても綺麗だなとか。
季節をちゃんと感じれるのは、病気でも出来る事。
いつもより少しだけ優しくなれたり、そんな小さな幸せが嬉しいのは、私はきっと今だからなん。

 

だからね、全てはその人にとって、必要、必然なんやね。

 

窓から見える景色を眺めながら、そんな事を考えた一日だった。