yumi-fields

日々感じること。心のままに。 私の病気の事、仕事やプライベート、心の中の事をありのままに。

IDENTITY ❶


IDENTITYアイデンティティ
自分が認識している、自分自身の事。
個性、身分証明みたいなものかな。
貴女のアイデンティティは何ですか?って聞かれたら
…… 私は何て答えるだろう。



最近、公私ともに仲良しのソウルメイトの S ちゃん。
私と同い年なんよね。同級生やったのね。
同じ時代の同じ年に、同じ街で産まれて。
考えてみたらずっと近くに居たのに、40半ばを過ぎてから出逢うという。
そんな事にもすごい縁を感じずにはいられないのです。



今日のblogは、昨日からの話の続きなのだけど。
その彼のほんの一部を、書いてみようと思います。



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『 10代の終わりからの6年半、アメリカにいた時期に、自分のモノの見方とか人生観みたいなものができた。
その時の大半の事が、今の俺自身を創ったと思う。
俺のアイデンティティみたいなもんを。』



私は彼がそう言った時から、アメリカにいた時の話を聞くのが大好きになった。
人の人生の一部ってね、その辺のドラマよりずっと素晴らしいし、面白いと思うのね。
話を聞いてる私が、勝手なイメージで捉えてる事もあるかもしれない。でもそれもありとして、私の拙い言葉で書いてみようと思う。



20年以上も昔ってさ、今の子供が海外に留学するのとは、感覚が全く違うと思う。
連絡取ろうにも、スマホどころか携帯電話もない時代。
心細いなんてもんじゃなかったと思うのね。
今なんて地球の何処に居ても、スカイプで顔見ながら会話が出来るでしょう?
全ておいて、比べる事なんて出来ない位だったと思う。



初めてアメリカの話を聞いた時、彼があまりにも面白おかしく言うものだから、お腹を抱えて泣き笑いしたの。
エピソードがどれも楽し過ぎて、面白過ぎて。
たぶんこの時の数年の話は、ちゃんと聞いたら何日もかかる位、壮大なドラマがあるんよ。
もう徹夜で聞きたいくらい!(笑)




テネシーって何処だろう。片田舎で夜9時には寝静まる街だって言ってたよね。
もちろん彼は、持ち前の明るさで楽しい留学生活を送ろうと、努力していたに違いない。
言葉の全く通じない国で、たった一人で。
日本でやんちゃしてた彼は、まだ渡米してすぐには、その擦れた感じも抜けなかったんだと思う。
きっと生意気な日本人に見られていたんだろうな。



そんな彼も、だんだんその土地に慣れ、親しくしてくれる人もでき、少しずつ留学生活に馴染んで来た頃に、色んな事が起こる。
元来、ジッとしてるタイプではないし、きっと目立っていただろうと思う。そんな中で、何度か人生の岐路に立たされて、試される様な場面に出会うのです。



『 俺な、Dickってあだ名で呼ばれてて。何も知らん俺は、そのあだ名で呼ばれる度に笑顔で応えてたのに。親しみを込めて呼ばれる事が、すごく嬉しかったのに。ある日それが悪口やったって知るんよ。その意味を知った時に、めちゃ落ち込んでん。』



まだ言葉も分からず片言しか通じない頃に受けた悪口。
そこから派生していった、自分に対するイジメの話。
私ね、言葉の分からない彼が、仲良い友達が出来たって喜んでる矢先に、本当は自分は馬鹿にされて笑われてるんだと知った時、どんなに愕然としたかと思うと、お腹の底から沸々と怒りがこみ上げて来るのを抑えれない。
後で思い出してまた想像してたら、悔しくて涙が溢れて止まらなかった。



自分の置かれた状況に、どれだけ絶望したかなんて、想像は出来ても、そんな目に合わないと到底分からない。
その時の心情を思ったら、言葉なんて出てこない。
きっとそこから逃げ出したい、日本に帰りたいって、何度も何度も思ったと思う。
その当時の彼にもし会えたら、絶対大丈夫だからって、抱きしめてあげたい気持ちになる。



『 俺には日本に帰るっていう選択肢はなかった。』


と言うけれど、本当に帰ろうと思えばどんな事したって帰れたはずで。でもあなたはそれをしなかった。
それをしないどころか、このままではダメだと一番強い奴に喧嘩を仕掛けて、逆にボコボコにされて失神するという…何ていうオチなんよ(笑)笑うしかないやんね。



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私ね、その時に思ったのよ。
あぁこの人も、世界でたった一人の気持ちを味わったことのある人なんだなって。



私もね、20代は辛い事がたくさんあった。スクランブル交差点で信号待ってる時、青に変わっても、足がすくんで一歩も前に出れなかった事がある。こんなにたくさんの人が溢れて来る人混みの中で、ひとりぼっちの気分になって泣き出したくなった事が何度もある。



きっと彼も、一日一日何とか過ごしてたに違いないの。
ふとした時に泣きたくなる自分がいて、きっと毎日心折れそうになりながら、何とか過ごしてたと思うのです。



でもそんな中でも、楽しい事もあって。
どんどん言葉も覚えて、生活にも慣れ、彼女も出来て。
車であちこち色んな州に行ったって。
その時の話もとても楽しい。
広大なアメリカで、あなたが聴いていたであろう曲。


https://youtu.be/jGqrvn3q1ooBob marley "no woman no cry" 1979 - YouTube




人にはそれぞれ、どうしても超えなくてはならない課題があるんだと思う。
それはどの道を通っても必ずぶち当たるようになっていて、逃げても逃げても追っかけて来る。
こっちを通れば何もないなんて道はないんよね。



文章にするって、本当に難しいね。(笑)
まだまだ書きたい事の半分も書けてない。
ちょっと長くなるけど、続きはIDENTITY ❷にて。