yumi-fields

日々感じること。心のままに。 私の病気の事、仕事やプライベート、心の中の事をありのままに。

ホクロ


うちの子には鼻の横にホクロが有ります。
生まれた時は全く分からなかったのですが、成長するにつれ、そのホクロも大きくなりました。
まだ小さい時に「これ早く取った方がいいよ。イジメに合うで」とママ友に言われました。



なるほど、そんな風に見る人もいるのね、と思っていましたが、私は全く気にしていませんでした。ただ、私は良くても隆真が悲しい思いをするのかなと、そんな事が一瞬頭をよぎりましたが、いやいやそれは違うなと。



小学校の低学年の頃、学校から帰ってくるなり悲しい顔で言うのです。
以下、その時の日記が残っていました。

4月20日
帰宅した隆真の顔を見て何かあったなとすぐにわかる。

「 ママ、隆ちゃんのホクロの事で、ゴミついてるとか鼻クソが付いてるって皆んなが笑うねん… 」

『 えっ? マジで? そんな事言う子がいるの? そんなん言う子は誰? もう笑かすな〜!』

「 ◯◯と◯◯やで。ママ何で笑うの!? 隆ちゃんな、傷付いてるねんで …(泣)」


…あーぁ、あの子達やな、そら言うやろな。
あのガキンチョめ! いっつも要らん事ばっかりしよって!今度 会ったらタダじゃおかんからな。と心の中で叫ぶ。


『 隆真も何で、そんな事で傷付くのよ! 僕のトレード・マークやって言うたり!初めて会った人も皆んな、隆真の事をすぐに覚えてくれるよ。あのホクロある子って言うてもらえるねんで。逆にラッキーやんか!』

「 トレード・マークって何? それは良いもの?」

『 隆真だってわかる、特徴みたいな事よ。そやね、ママはある方が得やなって思うよ 。それにしても隆真、そんな嫌な事を言われて、自分も言い返してやろうと思わなかったの? 』


「 だって、ママはいつも相手にしたらあかんって言うやん? それに、顔の事とか体の事とかは言ったらダメって言うやん!」


『 そうか。そうだね隆真。あんた偉かったねぇ。ホンマに偉かったね。上出来や!』


隆真、ママは分かってるねんよ。
あなたがお友達の言葉にどれだけ傷付いて、トボトボ帰ってきたのか。本当は、ママも痛い程わかるのよ。
だからこそ、あの時に笑い飛ばしたんだよ。


私は何かが起こった時、特にネガティヴな出来事があった時の反応には気をつけている。子供には、その事の良し悪しではなく『 うわっ最悪〜もう嫌、あかん…etc 』等の、親の第一声が、心に刷り込まれてしまうからです。


ホクロだけでなく、身体的特徴は誰にでもあるのです。
それをネガティヴに捉え、コンプレックスにしてしまうのか、逆にそれを武器にできる子にするかは、まだ子供が十代のうちは親の責任だと思っています。



* * * * * * * *


コンプレックスだと思い込んでる事は、実は武器になるとも思っています。
見方を少し変えてやるのです。こんな事がありました。



お客様のお孫さんで女の子なんですが、小学校の3年生頃からグングン背が伸びて、6年生の頃には身長が170㎝を超えてしまったと。


ランドセルも似合わないし、背ばっかり伸びて可哀想だわ。それがコンプレックスで、すごく暗い子やねん。いつも猫背やしね。目立たんとこうと思っても目立つから可哀想やわ。と。



私ね、思わずお客様に言っちゃったんです。
『 それ、コンプレックスにしてしまってるのは◯◯さんですよ。12歳でこのスタイルってなかなか無いです!それ、活かすべきです!身長が高いからこその◯◯ちゃんが活躍出来る場が、必ずあります。もっと褒めましょ。自信を持たせてあげないと、勿体無いです!モデルはどうですか?バスケットやバレーボールとか、スポーツの世界だって引っ張りだこですよ! 』



何かね、ちょっとムキになってしまったのもあるんだけど、悔しかったのです。
子供ってね、大人がなんの気なしに言った言葉をちゃんと受け止めちゃうんです。
だからこそ、気をつけないといけないんです。



身長が高いのは、その子の特性、個性であって、決してネガティヴなものではないのです。親が可哀想と思えば、子供はその事をそう捉えるでしょう。




全ての人に長所と短所があります。これは必ずセットで、どちらかだけなんて人はいません。
「長所」だけではなく「短所」とされていることも全部含めて『 個性 』なのです。



もっともっと、未来の子供達の個性を引き出して、伸ばしてやりたいと切に思います。



追伸…
背が高くて、ずっと猫背だった◯◯ちゃんは、今中学校でバレーボールをしています。一年生からレギュラーに抜擢され大活躍しています。
本当は、とても笑顔の素敵な女の子です。