yumi-fields

日々感じること。心のままに。 私の病気の事、仕事やプライベート、心の中の事をありのままに。

母の一周忌に

昨年、母が他界して、もうすぐ一年が経ちます。
今日は実家に親族が集まり、一周忌です。
早いなぁ。もう一年か。



膵臓癌でした。
手術をしても全部取りきれずで、二年間 入退院を繰り返していました。
昨年のお正月に緊急入院をして、あぁもう長くないなと家族皆が覚悟をした時、『お家に帰りたいなぁ』と母がポツリと言うのです。わぁ〜っと涙が込み上げて来て『そやね、帰ろうか。ママは家が好きやもんね。うん、帰ろう。数値が落ち着いたら、先生にお願いして、お家に帰ろう』溢れる涙を母に見られないように言うのが精一杯でした。



『帰ってこれて嬉しい。夕焼けが綺麗。ありがとう。』
数日後に退院し、家に戻った母は自分のベッドから外を眺めて嬉しそうでした。私はその時の母の顔を一生忘れないと思う。あんなに幸せそうな穏やかな母の顔を。



主治医の先生には、家に帰っても二、三日かもしれません。と念を押されたけど、母はひと月頑張りました。
私も仕事をお休みさせてもらい、母の看護ができました。義妹も嫌な顔をせず、私と一緒に看護をしてくれました。
主人も私が家にいない分、子供の世話や家事も含め、仕事はもちろん本当に助けてもらいました。隆ちゃん、ありがとう。本当に感謝してます。
家族全員が毎日母のまわりに居ました。弟も毎日会社の帰りに、母の食べたい物を買って来ました。母のリクエストもびっくりするような物でも、探して買って来ていました。ほんのひとかけらを口にするのが精一杯だったのですが。



『最高の看護をしてもらってる。私は贅沢やわ。』



母が亡くなってもちろん悲しいのですが、それよりもある種の達成感みたいなものが家族皆にあったと思います。母が言ってくれた言葉が、心の深い所に今もちゃんとあります。
最後まで精一杯、母もそして看護する家族も頑張った。悔いはないです。



お葬式も家族葬でした。
『家族だけでしてほしい。友達には全てが終わって落ち着いたら知らせて。死に顔はお互い見せずに逝こうって約束してるから』母の生前の意向でした。
母の大好きな真っ赤なジャケットを着せて、真っ赤なネイルにしました。お気に入りのイヤリングをつけ、お化粧も私がしました。




『ママ、皆んな幸せに生活してるよ。家族皆、仲良くしてる大丈夫。ちゃんと見守っててよ!』