最愛の息子へ 【2】
子供が生まれて、一ヶ月検診が終わった頃には、仕事もフルでしていました。あの頃は本当にまわりに助けてもらい、皆んなが一緒に育ててくれました。
今日は実家、明日は姑、義妹も出動してもらい、毎日あちこちに預けて綱渡りのような育児でした。
毎朝搾乳しては、一回の量を袋にパックして、我が子と一緒に預けたものです。
私はとにかく母乳がよく出たので、息子も本当によく飲みました。
あまりによく出るのでそのスピードに追いつけず、噴水に溺れるみたいになる時があって、たまに今でも思い出し笑いします(笑)
あの頃一番辛かったのは、夕方になると仕事中におっぱいが張ってくる事。もう痛くて痛くて(笑)
青筋が立つくらいになったら、貧血みたいになって倒れそうになるので、仕事中でもトイレで搾乳して捨ててました。
捨てるの辛いなぁ。あぁ今頃きっとお腹空いてるだろうな。飲ませてやりたいなぁ。
今日もお利口さんにしてるかな。泣いてないかな。
あれ、何で私が涙が出るんだろう。
仕事中は子供の事をすっかり忘れてるのだけれど。
今日もお疲れ様!って言った瞬間から、早く帰ろう、一分一秒でも早く顔が見たいって、車の中でも走ってたなぁ…(笑)
* * * * * * *
ハイハイが出来るようになると、私の足音がわかるのか、バタバタと玄関に向かって猛ダッシュしてくる音がする。
ただいま、ママ帰って来たよ!って胸がいっぱいになる。ドアを開ける時間ももどかしい。
私の顔を見た瞬間のあなたの顔を私は一生忘れないと思う。
全身全霊で“ママに会いたかった”を伝えるあなたは可愛いなんて言葉では足りない位愛おしかったのよ。
おはようのギュウ。行ってきますのギュウ。大好きのギュウ。ただいまのギュウ。おやすみなさいのギュウ。
今でもたくさんギュウギュウしてハグしてるけど、あの頃は本当にいつも抱きしめてました。
『子供は三歳までに、一生分の親孝行をする』
と言うけれど、本当だなと思う。
たくさんたくさん幸せをありがとう。