最愛の息子へ 【1】
独立して2年目に息子を身ごもりました。
私も34歳でしたし、産む選択しか無いのですが。
「どうしよう…仕事できるかな…大丈夫かな…」
日々大きくなってくるお腹をさすりながら、嬉しいのと不安との戦いでした。
また後々書こうとは思いますが、独立してすぐは順風満帆ではなく、あまりにも色んな事があり過ぎて大変でした(笑)
楽しい!ワクワク!なんてとんでもない(笑)
毎月これだけ売らなければ、給料が払えないし会社はまわらない!そんな事ばっかり毎日考えてたので(笑)
心の余裕なんて全くなかったのです。
そんな中での妊娠だったので、喜び半分 不安半分だったのです。
きっと仕事を持っている女性は皆通った道だと思います。
結婚はいつでも出来るけど、出産はタイムリミットがあるでしょう。仕事を持っていると、いつのタイミングとか、自分の都合の良い時に妊娠できるとも限らないし。
だからこそ、授かりものとはよく言ったもので、どのタイミングでもそれが私にとってのベストなんだと。
十月十日あっと言う間だったけれど、その間に私自身もゆっくりと母親になる心の準備が出来たのです。
* * * * *
臨月パンパンなお腹で、予定日ギリギリまで仕事をしていました。
居心地が良いのか、予定日を過ぎてもなかなか産まれず、結局2週間過ぎて促進剤で産まれました。
4,100g越えの大きな赤ちゃんでした(笑)
普通忘れるって言うじゃないですか?お産の痛みって。もうね、今でも思い出せる位大変だったんです。
『先生、麻酔しなくていいんで今すぐお腹切って出して下さい』って何度も懇願しましたもん(笑)
死にそうな位大変だったけど、産まれてきた子供の顔を見た瞬間、全てがもうどうでもよくなって。
涙が後から後から溢れてきて。
まだ宇宙人みたいで見た目の可愛さと言うより、これは本能で可愛いという感じ。
きっと全ての人がそうですよね?
うちの子一番!のそれです(笑)
もうね、可愛いっていう言葉では足りない位です。
我が子って。泣いても笑っても何しても可愛い。
こんなにも大切なもの、自分の命より大切なものがこの世にあったのだと初めて知りました。
私の中に新しい感情が沸々と生まれました。
ずっと仕事人間だった私は、子供が生まれることでの色んな弊害の事しか頭になかったのです。
手を取られたり、時間を取られたりする事。マイナスな事ばかりって。
それがね、全然違ったのです。
今まで想像もつかなかった全く新しい世界がやってきて。
こんなにもこんなにも幸せを運んでくれるものだったんだって。
『ママのところに生まれてきてくれてありがとう』